銃の中で最も人体に接する場所であるストックやグリップは、カスタマイズパーツも多数リリースされています。拳銃の場合はサっとつかんでホルスターからスムースに抜けるか、構えた時にホールドしやすいか、片方を重視すれば片方がおろそかになったりします。

こだわればこだわるほど「何がベストなのか？」がわからなくなって「見た目で選んだ」り「吊るし（最初から付いているもの）が一番」に落ち着いたりしますね。

このへんは長銃のストックなども同様ですが、ストックの場合はとっかえひっかえ選ぶ機会はなかなかないので、射手がある程度慣れる必要が出てきます。逆に究極の一手として、これは拳銃のグリップもそうですが、「実銃用のストック（グリップ）だからこれで決まり！」という考え方も選択肢の一つではないでしょうか。

今回お譲りいただいたのは、上野アメ横のミリタリーショップ中田商店による実銃木製ストック組み込みモデルガン・無可動レプリカなど４挺です。いずれのストックも中田商店が関係各所から正規に入手した、実銃に使用されていたものとなります。そのため個体によって様々な色合いや傷が残っています。

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●無可動キャストモデル M１ガーランド実物木製ストック

1936年にボルトアクションのM1903に替わって採用された7.62×63mm弾使用のセミオートマチックライフルです。クリップ式弾倉を採用しているのが特徴。ボックスマガジンのように一旦弾倉を外す動作を必要とせず、ボックスマガジンより素早い換装が可能です

今回お譲りいただいたものは機関部が一体成形でキャスト複製されたモデルとなります。そのためボルトなどの可動のない、無可動銃に近いディスプレイモデルです。頑丈な実物ストックとあいまって、若干ラフな使用にも耐えてくれそうな頼もしさがありますね。

●MGC M１カービン実物木製ストック

1941年にアメリカで開発された、7.62×33mm（.30カービン弾）のセミオートマチックライフルです。M1ガーランドよりもコンパクトで、もともとは前線よりも後方任務向けとして開発がスタートしました。

開発中に第二次世界大戦が勃発し、扱いやすさなどから後方要員だけでなく、前線の士官や下士官も使用するようになります。以後も朝鮮戦争などで使用されましたが、.30カービン弾は扱いやすさと引き換えに威力不足という評判でした。

すがその低威力の扱いやすさによって、戦後はホームディフェンスなどに用いられるかたちで民生用として普及しています。
お譲りいただいた銃はMGC製モデルガンに実物ストックを組み合わせています。

実銃のトンプソンはこちらの記事をご参照ください。見事にM１三兄弟？が揃いました。
https://claymoya.com/blog/8126/

ハドソンのモデルガンに実銃のストック・グリップ・フォアグリップを装着しています。各部のキズが生々しくもあります。

1939年（皇紀2599年）に採用された日本陸軍の7.7mm口径ボルトアクションライフルです。第二次世界大戦中は上記のM１ガーランド、M1カービン、トンプソンとわたりあった銃でもあります。

お譲りいただいたのはタナカと中田商店の正式提携アイテムとなります。タナカワークスの精緻で高い再現性と実物ストックの組み合わせで、まさに究極のモデルガンと呼べる一挺でしょう。

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