
どうも、ロベです!
マルシンのHW(ヘヴィウェイト:高比重)樹脂製のモデルガン、M9ドルフィン。
実に格好良い銃ですが、とある不具合を抱えています。

新品同様の状態ですが、シングルアクション(ハンマーを起こしてから撃つこと)ができません。
シングルアクション、ダブルアクションの不調はこのドルフィンに限らずベレッタM92シリーズあるあるですね。
ハンマーを起こしてからトリガーバー(動画終盤で右手親指で触れたパーツ)の露出している部分を軽く押し込みながらトリガーを引くと正常にハンマーがダウンします。
このことからトリガーバーとシアーの嚙み合わせが甘くなっていることが原因だとわかります。
それでは、トリガーバーの状態を確認するために分解していきます。
まずはマガジンを抜きます。あらゆる銃の分解の第一歩ですね。

次にラッチリリースボタンを押しつつ、ディスアッセンブリーラッチを時計回りに90度回転させます。



すると、スライドを銃口側に抜き取ることができるようになります。
今回の不具合にスライドは無関係と思われますので、これ以上は分解せず安置しておきましょう。

銃を構えた時に右になる側のグリップパネルを外していきます。

ネジ2本を外しても、グリップがタイトに噛んでいて外れにくい個体もあります。

そんなときはこう!マガジン挿入部から指を入れて持ち上げるようにすると簡単に外せます。
これでトリガーバーが露出しました。
トリガーバーを取り外す際にはスプリングに注意しましょう。
パーツを押し上げるように作用する、その名もトリガーバースプリング。

こうしたスプリングは飛ばして行方不明になりやすいので、特に注意が必要です。
飛ばさないよう気を付けながらスプリングを取り外せば、あとはそのまま引っ張ればスポっとトリガーバーを取り出せます。

それでは取り出したトリガーバーを確認していきましょう。

赤矢印部分が銃内部のシアーと嚙み合って、ハンマーをダウンさせます。
たくさん撃っているベレッタのトリガーバーはここが摩耗してダブルアクションやシングルアクションに不調が生じます。
モデルガンやエアガンでは非鉄金属で作られいるパーツですので、実銃よりもさらに摩耗しやすいことでしょう。

赤丸部のシアーをトリガーバーが銃口側へ引っ張ることでハンマーがダウンします。
ここへの引っ掛かりが甘いということですね。

今回のようなシングルアクション不良の場合、トリガーバー上部の赤矢印部分が干渉していることもあります。
この部分はスライドの溝と噛み合ってトリガーバーの動きを補正するのですが、スライド側の溝に砂やゴミなどが詰まっていたりするとかえって動作不良を引き起こします。

今回はトリガーバーのシアーと噛み合う部分が0.1mmほど欠けていたことで、シングルアクション時にハンマーが落ちなくなっていました。
パーツ同士の微調整をしつつ元通り組み直しただけで、スムーズに動作するようになりました。
ベレッタM92/M9シリーズの不調の多くは、こうしたパーツ同士の絶妙なバランス(位置関係)のズレから起こります。
調整のポイントを見極めるには「勘と経験」がモノを言いますが、バラバラだったパーツがピタリと噛み合い、小気味よく動作した瞬間の喜びは、何物にも代えがたいものがあります。
モデルガンというものは本当に奥深く面白い世界ですね。
「壊れたかな?」と思っても、少しの調整で新品時のような動作を取り戻すことができます。
もしご自身での調整が不安な場合や、パーツの摩耗が激しい場合は、ぜひ弊店へご相談ください。