各種グレネード弾使用銃やM134バルカンのリメイクなど独自のラインナップ展開が魅力のCAW元社長が新たに起こした、モデルガン、カスタムガンの製造販売を行うメーカー「MULE]。同社がリリースしたリボルバー・チャーターアームズブルドッグをお譲りいただきました、ありがとうございます！

実銃解説

S&Wやコルトなどと違って現在はあまり名前を聞かない銃かもしれませんが、低価格でありながら.357マグナムや.44スペシャルなどの大口径弾が使用可能。また、1970年代から80年代にかけて人気となると同時に、その安価ぶりから犯罪に使われるケースが多発します。そのためたびたび安価・粗悪な拳銃の代名詞「サタデーナイトスペシャル」に分類されることの多い銃となってしまいました。

銃社会アメリカでは週末は繁華街などをはじめ強盗事件などが多く、犯人の多くが粗製乱造の安価な拳銃を購入して犯行に及ぶことが多かったようです。そのため土曜の夜は負傷者で医療機関が手一杯になることから、主に医者たちによってあだ名されました。

とはいえブルドッグはメーカーや本場の人にいわせれば、本当に粗悪なサタデーナイトスペシャルよりはもう少しマシなつくりをしているようです。ただし他の多くのサタデーナイトスペシャルが、耐久性の問題から.22口径や.32口径の弾丸が使用されていたのに対して.44口径もしくは.357口径と大口径であったこと、さらに「サムの息子事件」などで使用されたこともあり、悪目立ちしてしまったようです。

一方で『ブレード・ランナー』のデッカード・ブラスターの改造ベースにもなっています。グリップ上のシリンダー周りは本銃、その上の機関部はシュタイヤー・マンリヒャー社のモデルSLボルトアクションライフルが組み合わされています。

革新的だったカナマル版ガスガン

日本ではガスガンが普及し始めた早い時期に、カナマルが本銃をガスガンとしてモデルアップしています。シリンダー右半分は回転せず本体に固定。左半分をスイングアウトして開いたスペースに、装弾数10発の円盤状マガジンをセットする独自の方式でした。

ガスタンクはグリップ内にあるのは他のリボルバーと同様ですが、シリンダー内部の後ろ2/3ほどまで発射ユニットが占めており（残りはマガジンスペース）、余裕を持った設計となっています。実は設計開発は現KTWと六研によるもの、のちのケースレスリボルバーガスガンの設計にも大きな影響を与えました。

MULE製モデルガン

さて、今回お譲りいただきましたMULE製モデルガンは、コルトやS＆Wのリボルバーと違いサイドプレートを持たなかったり、ピンを多用する実銃の構造を忠実に再現したものとなっています。オーバーサイズ　下丸チェッカーグリップが装着された仕様です。

S&WでいえばJフレームサイズのコンパクトなフレームに、.357～.44対応の5連発シリンダーを組み合わせた奇妙なバランスを持っています。そのためシリンダーやバレルの肉厚が若干頼りないものであることもわかります。

もちろんチャーターアームズ社としてもよほど厳しい環境でない限り十分な耐久性があるものとしているとは思いますが。それでもいざ自分で使用する段階になると不安を感じずにはいられないのではないでしょうか。

ただ「サタデーナイトスペシャル」は、安価であることと犯行のあとはアシがつかないようにそのまま捨てられてしまうことも多いため、耐久性はあまり気にしなかったのかもしれません。

また、コルトやS&Wなどの「真っ当な」リボルバーと比べる機会もなく、「なんかバレル薄くね？」みたいな疑問じたい感じずに犯行に及んだのでしょうか。そんなアメリカ銃社会の暗部を覗き見るような再現性がしびれます。

今回チャーターアームズブルドッグの実銃用のパッケージとあわせてお譲りいただきました。中には同社の製品カタログや実銃を保管する油紙なども含まれています。非常に珍しいものでスタッフにも勉強になりました、ありがとうございます！

パッケージは正直もっともっと簡素なものなのかと思い込んでおり、「意外とまともだなあ」とか失礼な感想を抱いてしまいました。チャーターアームズさんごめんなさい。実銃用グリップに換装するのと同様、この箱に入れるだけで一種のカスタマイズになるといえるかもしれませんね。

くれいも屋では各種モデルガンや実銃関連アクセサリの買取をお待ちしております！　モデルガン化されたマイナー銃や変わった機構のエアガンなども大歓迎！大量買取にはご自宅までうかがう出張買取もご利用いただけます。まずはお気軽にご連絡下さい！

LINEでのご相談はこちらから↓