長さ2尺3寸5分（約89.7cm）、鎌倉時代より刀の町として発展した、岐阜県関市濃州堂製の練習用居合刀をお譲りいただきました、ありがとうございます。

居合道は日本刀の操法を学ぶものであり、本来は真剣での稽古が必要です。もちろん高段者ともなれば真剣を使用しますが、初心者から3、4段くらいまでは練習用として模擬刀が必要といわれています。

今回の「初伝」はその名からも判る通りの初心者向けの居合刀です。濃州堂では男性用、女性用、少年用の３種があります。「初伝」以外にも実践的な機能を追求する人のための「中伝五十嵐刀」、本物を追求する人のための「奥伝濃州作」、本格的な拵にこだわった「奥伝真剣作」などの模擬刀がラインナップされています。

さらに歴史的な名刀を再現した「復刻名刀シリーズ」「復刻武将シリーズ」などもあり、「復刻名刀シリーズ」は、「中伝五十嵐刀」と同等の居合刀としても使用可能です。

練習用とはいえ、ある程度は真剣に近い重さやバランスも必要です。特に刀身については初心者は特に扱いに不慣れであったり無駄な力が加わりやすいため、たとえ斬れ重要視したものとなっています。

濃州堂の模擬刀の刀身は砂型製法による鋳造製で、強く粘りのある刀身を実現。材質も同社独自の特殊硬質合金を使用することで折れにくく安全性の高いものとなっています。柄も鮫皮の上に柄巻きを施し本物の質感に等しい造作です。

居合刀のサイズは身長だけでなく腕の長さや年齢、所属する団体や流派によっても条件は異なるため、指導する先生や先輩にアドバイスを受けるのも必要なようですね。

お譲りいただいた模擬刀の2尺3寸5分というサイズは、目安として男性なら165～170cm、女性なら170～175cmの身長に適したサイズのようです。居合の心得の無い私は身長172cmで、確かに手にした時に長くもなく短くもなく、でももう少し長くてもいいかな（長いとかっこいいのでは？）くらいの印象でしたね。

構造も真剣に準じたものとなっており、証明書裏面の注意書きには目釘の緩みなどの点検の必要性も記されています。実際のところ、たとえ模擬刀といっても、真剣と同じように取り扱うことを心掛けたいですね。

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