金属製モデルガンって違法なの?合法品と違法品について徹底解説

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金属製モデルガンが欲しいけど、違法になるって本当かな?

こんな疑問を持つ人は少なくはないでしょう。実際、金属製モデルガンに興味を持つ人は多いですが、その法的な位置づけには誤解も多いのが現状です。特に金属製モデルガンは、趣味やコレクションの一環として楽しむ人が多い一方で、法規制が厳しいため注意が必要なんですよね。

そこで本記事では、金属製モデルガンの合法性と違法性について詳しく解説していきます。最後までお読みいただき、皆さんが金属製モデルガンを安心して楽しむことができれば幸いです。

モデルガンとは

モデルガン

モデルガンとは、実銃と外観が非常に似ていますが、BB弾などを撃ち出す機能を持たない遊戯銃を指します。このため、モデルガンは主にコレクションや演劇、小道具として使用されることがほとんどです。例えば、映画や演劇での小道具としての使用は非常に一般的で、俳優が劇中で使用している銃のほとんどがモデルガンとなっています。

しかし、モデルガンはそのリアルさがゆえに実銃のように改造を施す人が現れ、緩やかだった規制も段階的に強化され、今では非常に厳しいものとなりました。そのため、製造や販売には一定の基準が設けられています。

金属製モデルガンの特徴と特性

金属製モデルガン2

金属製モデルガンの特徴は何といってもリアリティの高さです。金属で作っているからこそ、本物の銃に近い重量感や質感を再現でき、手にした時の金属のひんやりした感覚はまさに本物の銃を握っているようです。

また、その高いリアリティから、漫画家のようなクリエイターの資料用、映画製作の際の小道具、純粋なコレクションなど、さまざまな用途に使われています。特にディスプレイアイテムとしては、部屋のインテリアとしても優れていますし、趣味としてひっそりと楽しむだけでなく、満足感を高めるアイテムとも言えるでしょう。

日本における法律と金属製モデルガンの位置づけ

金属製モデルガン3

日本において、金属製モデルガンの所持や販売には厳格な法律が適用されています。なので、金属製モデルガンが違法品とされる条件やその基準、法的リスクについて理解することは金属製モデルガンを所持する上で非常に重要になります。

そこで、このセクションでは日本におけるモデルガンに関する法律の概要を説明し、金属製モデルガンの法的な位置づけについて詳しく解説していきます。

銃刀法を中心とした規制内容

金属製モデルガン4

金属製モデルガンに関する法律を理解するためには、まず銃刀法を中心とした関連規制を把握することが重要です。

日本では、銃刀法が金属製モデルガンの所持や使用に関して厳しい規制を課しています。銃刀法の規制内容について詳しく理解し、金属製モデルガンがどのように法的に位置づけられているのかを知ることが大切です。

銃刀法の概要

ハンドガン

銃刀法は、日本国内での銃器や刃物の所持・使用を厳しく規制する法律です。この法律の主な目的は公共の安全を確保し、犯罪を防止することにあります。

【銃砲刀剣類所持等取締法】
昭和33年法律第6号)は、砲刀剣類の取締りを目的とした日本の法律である。略称は銃刀法。1958年3月10日公布、同年4月1日施行。
主務官庁は察庁生活安全局保安課で、経済産業省製造産業局航空機武器字
宙産業課、管視庁生活安全部生活環境課並びに各道府県察と連携して執行にあたる。
銃砲・刀剣類の所持を原則として禁止し、これらを使った凶悪犯罪を未然に防止することを目的とする。この法律により、日本国内においては、許可を受けた者以外は銃砲・刀剣類を所持することができない。

引用元:内閣府ホームページ

関連する法令

オートマグ刻印

金属製モデルガンに関連する法令は銃刀法だけでなく他にも存在します。金属製モデルガンは、その素材や形状から他の法令にも適用される可能性があるため、多角的な法的視点が求められます。

銃刀法以外に把握しておくべき法令には府令、条例などが該当します。
それぞれの法令で、取り扱いや所持の基準が細かく異なるため、注意が必要です。

金属製モデルガンが違法となる条件と基準

スナイパーライフル

金属製モデルガンはリアルな外観と手触りで人気がありますが、その所有には厳格な法的基準が存在します。

このセクションでは、金属製モデルガンが違法となる具体的な条件や基準を詳しく解説します。法的なリスクを避けるためのポイントについても触れていくので、最後までお読みいただき違法になる条件や基準をしっかり理解していきましょう。

違法となる条件

まず、金属製モデルガンの法的な取り扱いは、拳銃型・拳銃以外の型が判断され、それぞれで基準が設定されています。

拳銃型の場合

  • バレル(銃腔)が金属で完全に塞がれていること
  • 色は白、または黄色(金色)であること

拳銃型以外(長物)の場合

AK-47
  • バレル(銃腔)が金属で完全に塞がれていること
    ※拳銃型以外の金属製モデルガン(ライフル型など)は色の制限はありません。

上記の内容を満たしていない金属製モデルガンは、販売された当時は合法的な遊戯銃として作られたものであっても、現在の銃刀法では「模造拳銃」「模擬銃器」とみなされ違法となります。

製造の基準

金属製モデルガンの製造には厳しい基準が設けられています。これによって実際の銃器と明確に区別されるようになり、安全性が確保されています。

まず、金属製モデルガンは弾丸が装填できない構造になっていることが求められます。具体的には、銃腔が金属で完全にふさがれており(画像1)、シリンダーの内部には実弾が装填できないようインサートが埋め込まれています(画像2)

このように厳格な製造基準を遵守することで、金属製モデルガンは違法行為を防ぎ、ユーザーが安心して楽しむことができるようになります。これらの基準を順守しない場合、銃刀法違反などの重大な法的リスクが生じる恐れがあるため、安全で合法的なモデルガンの選択が非常に重要です。

使用上の注意点

注意点

金属製モデルガンは外見が非常にリアルであるため、誤解を招きやすく、誤って使用すると事故や法律違反につながる可能性が高いです。

例えば、公園や公共の場で金属製モデルガンを持ち歩いたり使用した場合、他人や警察によって本物の銃と間違われ、大きな問題になることがあります。実際に、これまでにもモデルガンの不適切な使用が原因で警察に通報される事例が多く発生しています。

そのため、金属製モデルガンは、自宅や専用の施設でのみ使用し、公共の場所では決して取り出さないことが重要です。これにより、無用なトラブルを避けることができます。

金属製モデルガンに関する法的リスクと過去の事例

金属製モデルガンには法的リスクが伴う可能性があるため、使用や所持にあたって注意が必要です。この記事では、これらのリスクについて詳しく解説します。

まず、法律違反に対する罰則や過去の摘発事例を通じて、具体的な違法性の判断基準について見ていきましょう。

法律違反に対する罰則

法律違反に対する罰則

金属製モデルガンに関する法律違反には厳しい罰則が課されます。銃刀法などの法令に違反することで、公共の安全が脅かされる可能性があるため、厳格な罰則が設けられています。

例えば、不適切な成形や改造を行った金属製モデルガンを所持しており、「模造けん銃」とみなされた場合は20万円以下の罰金「模擬銃器」とみなされた場合は30万以下の罰金または1年以下の懲役の対象となってしまいます。

なお、両方の法律に該当した場合は「模擬銃器」の罰則が適用されます。

【銃砲刀剣類所持等取締法】
・第二十二条の二
何人も、模造拳銃(金属で作られ、かつ、拳銃に著しく類似する形態を有する物で内閣府令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)を所持してはならない。

過去の摘発事例とケーススタディ

過去の摘発事例を知ることで、金属製モデルガンの取り扱いに関するリスクを理解できます。実際の事例を通じて、違法行為の具体的な内容やその結果を把握することができるためです。例えば、2024年11月に広島県で起こった改造拳銃と模造拳銃の所持の事例があります。

ここで摘発された被疑者は、警察署勤務でありながら、殺傷能力を持った改造拳銃を6丁、模造拳銃を1丁所持していたことにより書類送検されました。

過去の摘発事例から学ぶことは、金属製モデルガンの所持や使用における法的リスクを正確に理解する一助となります。違法行為に該当する行為を避け、合法的に楽しむためには、定期的に最新の法規制やガイドラインを確認する習慣を持つことが大切です。

具体的な違法性の判断基準

銃腔3

金属製モデルガンの違法性は、特定の基準に基づいて判断されます。

違法性を避けるためには、購入前に法的基準に適合しているかをしっかり確認する必要があります。例えば、銃口が完全に閉塞されているか、主要部分が非実銃素材で製造されているかなど、法律が定める具体的な要件をチェックする必要があります。

合法的で安全な金属製モデルガンを購入するには

SMGマークシール

合法的で安全な金属製モデルガンを購入するためには、まず法律や規制を理解し、リスクを避けるための慎重な選択が必要です。この項目では、購入前に確認すべきポイントや信頼できる販売店の見分け方について解説します。正しい情報と注意深い選定が、安全で合法的な金属製モデルガンの購入に繋がります。

購入前に確認すべき注意点

金属製モデルガンを購入する前に、まず法律を遵守しているかどうかを確認しましょう。これは非常に重要なステップであり、法律に違反した製品を購入してしまうと、犯罪行為に該当する可能性があるためです。

また、購入するモデルガンが日本国内で合法とされる基準を満たしているかどうかも重要です。確認ポイントとして、法律上認可されたマーク(SMG・STGAマーク)や、適正な材質・構造が採用されていることなどが挙げられます。具体的には、金属の硬度や銃身の形状などもチェックすることが求められます。

【適切な金属の高度や銃身の形状】

①モデルガンの主要部分の素材が「ブリネル硬度91以下」の金属を使用している

10円玉
※身近なブリネル硬さ|10円玉:ブリネル硬さ152

②銃身が交換できないよう、フレームとバレルを一体化している

モデルガン 外観
フレームとバレルの一体化例

③銃身にはインサートを埋め込んでいる

シリンダー
インサート埋め込み例

④シリンダーにはインサートを鋳造し、薬室には切れ目を施している

切れ込み
薬室の切れ込み例

購入する際には、信頼できる販売店から購入することもおすすめです。これにより、法律違反によるリスクを軽減することができます。

信頼できる販売店の選び方

口コミ

金属製モデルガンの購入を考えている方にとって、信頼できる販売店を選ぶことは非常に重要です。そのためには、まず店舗の評判やレビューをチェックすることが基本です。実際に訪れた顧客のレビューは非常に参考になりますね。

また、店舗の運営歴が長いかどうかを確認することも大切です。長期間にわたって営業を続けている店舗は、信頼性が高い傾向があります。次に、販売店の所在地や連絡先を確認し、実際に訪問することができるかどうかをチェックします。

さらに、専門知識を持つスタッフがいることも評価できるポイントです。専門的な知識を持つスタッフがいる店は、適切なアドバイスを提供してくれると思います。

最後に、法的に問題のない金属製モデルガンを購入するためには、販売店が法令を遵守して営業しているかどうかを確認することが不可欠です。例えば、製品にSTGA(全日本トイガン安全協会)のマークが付いているかをチェックすることも重要です。このマークが付いている製品は、法的に認証された安全なものであることを示しています。

以上のポイントを考慮し、信頼できる販売店を選ぶことで、安心して趣味を楽しむことができるでしょう。

まとめ

金属製モデルガン5

本記事では、金属製モデルガンに関する法律や規制についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

金属製モデルガンは、その見た目や質感が実銃に近いことから、多くのコレクターに愛されています。しかし、日本では銃刀法により、その販売や所持に厳しい規制が設けられています。こうした法律をしっかりと理解し、守ることが、安心して趣味を楽しむためには必要不可欠となります。

特に、過去の摘発事例や具体的な法的リスクを知っておくことは、自分の行動が法に触れないために重要です。また、規制や法改正が行われることもあるため、常に最新の情報を収集し、適切に対応することをおすすめします。

趣味を最大限に楽しむためにも、正しい知識を身につけて、安心してコレクションライフを満喫してください。


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