こんにちわいっち~です。
いつもは買取させて頂いた商品をネタにしていろいろと書かせて頂いているのですが、たまにはスタッフらしい事をしようという事で、「モデルガンを高く売るためのコツ」についてお話していこうかと思います。
テーマとしては「高く売るためのコツ」ですが、逆に言うと、モデルガンを良い状態で保管するためのコツでもありますので、コレクションを保管する際の参考にしていただければとも思います。
そもそもモデルガンとは?
簡単に言ってしまうとBB弾等を発射する機能を持たない遊戯銃(トイガン)を指します。
昔は火薬を使って発火できる物が大半でしたが、近年は発火機能を持たない物も多く、鑑賞目的で販売されているものもあります。
モデルガンの原点と呼ばれるMGCの「マテル改良スナブノーズ」。海外のマテル社の製品を輸入して、外観をリアルな造形に改良した物でした。
モデルガンの種類
モデルガンと言っても、何種類かに分けることができます。
大きくは「発火機能があるモデルガン」と「発火機能がないモデルガン」の2種類に分けられますが、その中でも素材の違いで、「樹脂製」や「金属製」に分けることができます。
素材によってなにか変わるのか?って疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、モデルガンの場合には材質によって法律的にOKな物とNGな物があり、刻印があるかどうかで買取できる、できないの目安になっています。
樹脂製の物には「SPG」、金属製の物には「SMG」の刻印が本体や箱に明記されているので、それらがある物は基本売買が可能な商品になります。
刻印が確認できない場合は写真を撮っていただいて一度ご相談ください。
モデルガンの中でもっとも一般的なのは「発火機能のある樹脂製」のモデルガンで、カートリッジに火薬を入れて撃つことで実銃のような迫力ある動作を楽しむことができます。
「発火機能の無い金属製」のモデルガンは主にコレクター向けの商品になります。受注生産や数量限定生産など、その時を逃すと二度と手に入らないようなモデルが多く、価格的にも数十万円するような物もあります。
「発火機能の無い」のモデルガンの中には装飾銃と言われる、部屋に飾ることを目的とした物もあります。
物としては海外製の物がほとんどですが、国内のメーカーでは製品化されていないようなマニアックな銃も多く、装飾銃をメインとしたコレクターもいるほどです。
2000年に発売された樹脂製のタナカ「デザートイーグル」。別売りのWキャップカートリッジは火薬を2つ入れる事ができ迫力ある動作を楽しめる。
モデルガンと装飾銃は何が違うのか?
モデルガンと装飾銃の境目は曖昧な部分があります。
違いの一つとして発火の有無があげられますが、モデルガンの中にも発火機能が無い物はあるため、一概に発火機能の有無で区別することはできません。
銃自体にきれいな装飾や彫刻が施されている物が装飾銃かというと、特に装飾の無いものでも装飾銃として販売されているものもあります。
では金属製か樹脂製というポイントで見分けられるのかというと、樹脂製の装飾銃もありますので、この点でも判断は困難です。
結論としては、メーカーが装飾銃と言えば装飾銃、モデルガンと言えばモデルガンと判断するのが一番妥当な気がします。
マルシンの「ゲーリングルガーP08 ダミーカート仕様」金属製できれいな装飾が目を引く逸品。発火機能は無いダミーカート仕様で、マルシンではモデルガンとして扱っています。 日本国内では金属製の拳銃型モデルガンは金色(黄色)か白色に着色する必要があるため、国内メーカー製の拳銃型金属製モデルガンでは金色の物がほとんどです。
世界的に有名な装飾銃メーカーDENIX社製の「ワイアットアープ ダブルバレルショットガン 」 亜鉛合金と木材を使用していて重量感と質感は実銃のような仕上がり。ハンマーやトリガー、中折れ部などは可動し、動作が楽しめる。(発火機能は無し。)
モデルガンを高く売るためのコツ
ここからはモデルガンを高く売るためのコツについて紹介していきます。
内容としてはモデルガンを保管する方法でもありますので、売る目的が無い方でも、保管する際の参考になればと思います。
モデルガンを高く売りたいのであれば、発火モデルでも発火はさせずに保管しておくのが一番のポイントになります。
また、発火させたとしても、楽しんだ後にしっかりとクリーニングしておいてあげることが重要になります。
モデルガンで使用している火薬は少量ではありますが、発火後にそのまま放置した場合、腐食が始まり、赤錆や白錆、緑青の原因になります。
使用後は一度分解して、水に浸けながら、歯ブラシなどでしっかりと洗ってあげる事が良い状態を長続きさせるコツになります。
写真はバレル内のデトネーターになります。
直接発火を行うパーツのため、発火の際に発生する酸性のガスや煙、火薬のカスなどが付着します。 そのため発火後に適切なクリーニングを行わないと、写真の様に錆びてしまいます。
本体が金属製のモデルガンはもちろんですが、樹脂製のモデルガンでも金属製の部品、特にカートリッジやマガジンは極力素手で触らないように注意しましょう。
金属パーツを素手で触った場合、手の油分などが原因で、パーツが変色したり、酸化を促進させてしまう可能性があります。
そのため、モデルガンに触れるときはビニール手袋などを付けてから触れることをおすすめします。
素手で触れてしまった場合は、乾いた布などで拭いてあげたり、無水エタノールなどの揮発性の高い溶剤で拭くことで油分を取り除く事が可能です。ただし、古い金属製モデルガンの場合、金色塗装が剥がれやすくなっているものもありますので、溶剤で拭くと塗料が落ちてしまう可能性があります。古いモデルガンに溶剤を使用する際にはグリップの内側など表面的には見えない部分で一度試してみてください。
カートリッジが黒ずんできた場合には、ピカール等の金属磨きを使用して磨いてあげることで初期の輝きに近づけることが可能です。
サンポールや洗剤に漬け置きするとキレイになるという話は昔からよく言われていますが、最終的にはピカールで磨くのが一番早くて、キレイに仕上がると思います。
元々カートリッジが入っていた小箱の中に戻して収納しておくのが望ましいですが、人によっては油紙でくるんだり、実銃で使用されている弾を立てて収納できる弾薬ケースなどにまとめて保管されている方もいます。
射撃スポーツ業界で有名なMTM製の弾薬ケース。
日本国内でも比較的楽に入手できるので愛用者も多いです。
箱に入れたままにして保管しておいても、湿気や人の手が触れた事などが原因でカビが発生する場合もあります。
衣装ケースのような密封性のある物に乾燥剤と一緒に入れて保管していてもカビが発生する場合はありますので、定期的に箱をあけて、陽の当たらない風通しのいい場所で陰干ししてあげるのをおすすめします。
特に古いモデルガン等の場合には箱の有無、取説の有無でかなり金額に差がつく場合もありますので、後々のことを考えるのであれば、箱や付属品も大切に保管しておいていただいたほうがいいと思います。
古いモデルガンほど、箱や説明書、カートリッジなどの付属品が揃っている方が高く売ることができます。
お売りいただくモデルガンの価値を理解していないリサイクルショップですと二束三文で買い叩かれてしまう場合もありますので、売るのであればしっかりとした知識を有し、相場を理解している専門スタッフのいる買取店舗を利用していただくのがもっとも高く売るコツになります。
古い金属製モデルガンの注意点
ここからは古い金属製モデルガンの注意点について触れていきます。
金属製のモデルガンに関しては一歩間違えれば銃刀法に違反してしまう可能性もありますので、たかがおもちゃとは考えず、取り扱いには注意をしてください。
古い金属製モデルガンについては過去に2回にわたり法律による規制が入っていて、物によっては所持自体も禁止されている場合があります。
売買、譲渡が可能な金属製モデルガンは銃本体に「SMG」マークの刻印のある物のみになりますが、「SMG」マークの刻印があるものでも下記の条件を満たしていない物については売買、譲渡が禁止されていますので注意してください。
・銃こうに相当する部分を金属で完全に閉そくすること。
・表面の全体を白色又は黄色(金色)とすること。
モデルガンの表面の金色は、全てが金色のメッキ加工されているわけではなく、金色の塗料で塗装されているだけの物もあります。
金色メッキされている物であれば退色することはあまりありませんが、塗料で金色に塗装されている場合には、経年や保管状況に寄って色が退色したり、塗装自体が剥げ落ちてしまう可能性があります。
特に、古いモデルガンは法改正に合わせて在庫品を金色に塗装し直して出荷されていたこともあるため、古い物ほど表面の金色の状態については気にかけておいた方がいい部分になります。(表面の金色が薄くなってしまった金属製モデルガンはお店によっては買取を断られる可能性もあります。)
金属製のモデルガンについては表面の色(金色または黄色、白色)について法的な要件となっていますので、もしも表面の金色が抜けてしまって銀色になってしまったり、薄くなってしまった場合には違法な状態となります。
法律上は上記の色になっていれば問題はありませんので、色が抜けたり薄くなった場合には、自分で塗装をしてしまえば法律に引っかかることはありません。
自分で塗装した場合、買取時に減額や買取自体を断られることもありますが、銀色の状態のままで所持することは違法となっていますことをご理解くださいますようお願いいたします。
ちなみにくれいも屋では金色が薄い物や銀色となってしまった物については買取をお断りさせていただくことがございますが、再塗装されたものについては買取をさせていただいております。(塗装の完成度によって買取金額に幅がございます)
金色が抜けてしまった金属製モデルガンの塗装についてはコチラも御覧ください。
金属製モデルガンのあるあるネタでもある金色が抜けたモデルガンを塗装してみました。
銀色になって泣く泣く処分していた皆さん、ぜひお試しください。#モデルガン #塗装https://t.co/O3GG2LZXoH— くれいも屋 (@claymo_ya) June 22, 2023
まとめ
今回はモデルガンを高く売るためにコツについてまとめてみました。
エアガンと違い、メンテナンスや保管に注意しないといけなかったり、めんどくささを感じる部分はありますが、やっぱりエアガンにはない魅力がモデルガンにはあると思います。
せっかく手に入れたモデルガンですので、ぜひ大切に管理してあげてください。