
福岡県福岡市のお客様より、第二次世界大戦期に開発・採用されたソ連軍の短機関銃(サブマシンガン)・PPS-43の無可動実銃をお譲りいただきました、ありがとうございます。
PPS-43とは

開発経緯
1939年の冬戦争で森林地帯におけるライフルの取り回しの悪さを痛感したソ連軍は、重量過多などの問題のため生産中止となっていたサブマシンガンPPD-34/38を再配備。同時により軽量なサブマシンガンの開発を開始します。PPD-34/38の改良型としてPPD-40が誕生しますが、依然として重く、さらに削り出しの部品が多く大量生産に不向きでした。
そこで生産性を重視して開発されたのがPPSh-41です(参考、ハドソン製モデルガン:https://claymoya.com/blog/21294/)。機関部を上下に二分割可能な構造や、鋼板プレスを多用することで生産性を高めるなどの新機軸が盛り込まれました。
サブマシンガンとして一応の完成を見たPPSh-41ですが固定式木製ストックを持つフルサイズの仕様は戦車兵や偵察兵、工兵や通信兵といった前線以外の部隊には不評でした。そこでより軽量・コンパクトさを求めて開発されたのが今回お譲りいただきましたPPS-42およびその改良型であるPPS-43です。
特徴

PPS-42/43は折り畳み式ストックを採用することで携行性と射撃時の安定性を向上。本体部品はPPSh-41よりもさらに簡易なプレス加工技術を導入。小規模な工場でも可能な設計でとすることで、製造時間も13時間から3時間まで短縮されています。
PPS-43は42からさらに全長を短縮化したほか各部を改良。重量軽減とさらなる生産性や安全性の向上が図られています。その結果PPS-42と43の間でマガジンの互換性が失われているという点からも、改良箇所の多さがわかります。PPS-43の登場を以て、第二次世界大戦期のソ連における短機関銃は完成を迎えます。
無可動実銃PPS-43

今回お譲り頂きましたPPS-43は、本体上面の「1952」の刻印などから第二次世界大戦終了後に製造された個体と思われます。

発射に関する機能は重要パーツの削除や固定、銃身封鎖などが施された上、密閉が必要な箇所に穴あけ加工がされた安全な個体です。

一方でセフティやストックの可動、マガジンの着脱機能などは残されています。新加工品と呼ばれる加工は対となる旧加工品よりも基準が厳しく、穴あけ加工などが外観などから一目わかるようになっています。
一方そうした厳しい加工を施してなお、「実物」が持つ本物としての存在感はなにものにも替えがたい魅力を放ちます。


手にした時の重量感はもちろん、各部に残された傷、モノによってはモデルガンよりも劣る仕上げだったりといった一つ一つがむしろ愛おしく見えてきます。また、各部の刻印を調べていくことで、製造年や製造工廠などを遡る楽しみもあります。

くれいも屋では無可動実銃各種の買取をお待ちしております。コレクションの整理などにぜひご利用ください。高額買取や大量買取の場合はご自宅まで伺う出張買取も対応しております。まずはお気軽にお問合せください。

