鹿児島県霧島市のお客様より、マルシン製金属モデルガン ベビーナンブ ダミーカート仕様をお譲り頂きました!この度はくれいも屋をご利用いただき、ありがとうございます。
モデルとなった南部式小型自動拳銃は、国産初の自動拳銃・南部式大型自動拳銃を小型化したものです。南部大型拳銃では重すぎるという士官などに向けて開発されており、弾薬も8mm南部弾から新たに開発された7mm南部弾へと変更されました。
士官は私費で拳銃を購入し携行することができましたが、南部式小型自動拳銃は非常に高額でもあり、当時海外の小型拳銃が30円から100円程度だったのに対し、南部式小型拳銃は180円だったそうです。
もちろん値段相応に高品質なブルーイング表面処理やチェッカリング入り木製グリップなど、工芸品に近い高品質で仕上げられていました。第二次世界大戦以前の、物資のある時期ならではの余裕があったわけですね。
そのため士官学校卒業生の中の成績優秀者に、天皇陛下からの下賜品として「恩賜」「御賜」の刻印とともに贈呈されることもあったようです。
今回お譲りいただきました「恩賜刻印」「御賜刻印」はそういった由来ですね。当時南部式小型式自動拳銃を所有することは、士官クラスのステータスシンボルに近かったのではないでしょうか。
こうした事情から生産数も少なく、第二次世界大戦終戦後欧米の収集家に渡った際にも南部式小型自動拳銃は数が少なく、人気の高い高額品となりました。ましてや恩賜刻印はその由来から希少性も高く、めったに市場にも出ないことで有名です。
ちなみに「ベビーナンブ」の愛称は、戦後に海外で広がったものです。同様に海外ではホルスター兼ストック装着可能な南部式大型自動拳銃(甲)は「グランパナンブ」、大型(乙)は「パパナンブ」と呼ばれています。
マルシンでは金属製モデルガンとして、発火モデルとダミーカートモデルの2種の南部式小型自動拳銃をラインナップ。
今回は手動で排莢可能なダミーカート+「恩賜」刻印仕様をお譲りいただきました。
金属製ですので実銃の高品質なブルーイング処理が味わえないのは残念ですが、実銃に近い重量や上品な金メッキを堪能できます。
モデルガンとしての人気も高くダミーカート、発火モデル共に度々再販されており、近年のモデルは右側面後部のSMG刻印はSTGAへと変更されています。
また、両モデル共に「恩賜」刻印以外にも、実銃の生産場所を示す東京ガス電気工業刻印と東京砲兵工廠刻印タイプをラインナップしていました。
2010年代に販売されたダミーカート仕様では、通常のパッケージタイプと、価格の高い桐箱入りタイプでも販売されています。桐箱仕様の内側の布は2016年以前はエンジ色でしたが、2017年以降はブルーへと変更されました。
ちなみに発火モデルには2022年以降「令和」刻印タイプも追加されています。
くれいも屋では各種金属製モデルガンの買取をお待ちしております。重量感や触れた時の温度差を含む質感に、根強いファンも少なくはありません。高額アイテムや大量のコレクション買取にあたっては、ご自宅まで伺う出張買取も対応しております。まずはお気軽にご連絡ください!