奈良県奈良市のお客様より、無可動実銃のレミントンM870をお譲りいただきました。ありがとうございます。
M870ウイングマスターといえば狩猟用ポンプアクションショットガンの定番中の定番。
1950年代にM31の後継として誕生して以来、近代化を含む各種バリエーション展開をしつつも現在にいたるまで民間・軍事用を問わず愛用されています。
中でも基本形ともいえる「ウイングマスター」は、スチール削り出しのボディにウォールナットのストック&フォアグリップと、狩猟用として高い人気のバリエーションモデルです。
M870においてはウイングマスターが基本でそのほかをバリエーションと言っても過言ではないかもしれません。日本でもバレルの長さや装弾数の制限こそありますが猟銃として入手可能です。
国内にも多くの実銃のM870が存在し、中には猟師を引退する際に長年の愛銃を無可動化し、所有し続ける方もいるそうですが、このM870は新銃を無可動化したようで傷もなく非常に綺麗な外観をしています。
この個体のボルトキャリアはもちろんしっかりと溶接されていますが、トリガーガード基部にあるアクションバーロックを外すことによりフォアグリップを前後させることが出来ます。
疑似的なポンプアクションですので、トリガーを引いてもハンマーの落ちる感触はありませんが、ここまで大きく可動してくれる無可動実銃はそう多くありませんね。
バレル先端には申し訳程度にビーズサイトが載せられています。
米粒大の小さな小さな存在ですが、構えてみるとその意味の大きさを実感できることでしょう。
これもまた実銃由来であるがゆえの醍醐味と言えますね。
トイガンの世界でもM870は人気で、マルゼンでは1980年代初頭からライブシェル式のエアガンとしてM870ウイングマスターをリリース。
その後ライブシェル式ガスガンやケースレス式エアガンなど、実物同様の様々なバリエーションを展開しています。
また、東京マルイも2013年にガスショットガンでM870をリリース。
ウイングマスターの廉価版であるエクスプレスをベースにマウントレイルを装備した「タクティカル」、短銃身・ストックレスの「ブリーチャー」、トラディショナルスタイルな「ウッドストックタイプ」などのバリエーションをリリースしています。
ただし、モデルガンの世界では1977年のいわゆる52年規制の直後に放送開始した『西部警察』シリーズの影響などで、レミントンのショットガンといえばM31が根強い人気を維持しています。
やはり大門の銃として劇中で大活躍した印象が強いですね。
その人気の高さは猟銃人気などにもあらわれていたようで、本家レミントン社でもなぜか日本だけM31の人気が高いことを不思議がっていたとか。
個人的にもマルゼンのM870シリーズは、エアガン版・ガスガン版ともに複数所有しています。ですので今回の無可動実銃は非常に感慨深かったですね。
無可動版は薬室がまるまる埋められているのですが、マルゼンのガスショットガンもチャンバーレスで、シェルはボルトカバー側に装填されるので何となく親近感があります。
あと、実はM1100のメタルバージョンも持っているのですが、今回のM870のボディの質感に迫っていてびっくりしました。
くれいも屋では無可動実銃の買取をお待ちしております。ガンマニアが一丁は持っておきたい究極の仕様なのですが、一方でそのリアルさを持て余すケースも少なくありません。
資料用や実際に持ってみる「体験」として、もしかしたら色々な方のもとを渡り歩くことこそが無可動実銃の役割なのかもしれないと、最近は思ったりもします。無可動実銃に限らず、大量のコレクションの買取には、ご自宅まで伺う出張買取も対応しております、いつでも気軽にお問い合わせください!