ハートフォードのビンテージ・レプリカ・モデルガンシリーズの第一弾 九四式自動拳銃をお譲りいただきました、ありがとうございます!
実銃九四式誕生の背景
九四式自動拳銃は1934年(昭和9年)に陸軍に準制式採用された将校向けの拳銃です。当時の帝国陸軍では拳銃は将校クラスは自費で調達しなければなりませんでした。そこで各人はFNブローニングやコルトM1903などを好みにあわせて調達していました。それらの拳銃は.32ACP弾クラスの中型拳銃が主流でしたが、中には.25ACPなどを使用したりとバラバラでした。
そこで国産拳銃への統一が図られますが、当時は7mm南部弾で低威力の南部式小型拳銃か、将校向けとしては大型な南部十四年式拳銃しかありませんでした。そこで新たに開発されたのがこの九四式でした。弾丸も十四年式と同じ8mmを使用しています。
その設計には南部十四年式と同じく南部麒次郎が携わっていますが、ある意味先行する諸外国のどの銃とも異なる独特な設計になっています。シンプルな機構によって高いメンテナンス性を実現しましたが、一方で暴発の危険や不完全な安全装置、スライドストップを採用しないなどの問題点も抱えていました。のちにこの銃の試験に当たった連合軍側の技術者からは「自殺拳銃(スーサイド・ナンブ)」などと呼ばれたことは一部ではあまりに有名な話ですね。
ハートフォード版モデルガン
2010年にハートフォードから発売されたビンテージ・レプリカ・モデルガンシリーズでは、ダミーカートリッジを使用することで独特の内部構造を再現。立体的な精密模型教材としてリリースしています。
開発にあたっては海外に残された昭和12年製造の前期型の実銃を徹底的に取材。ビンテージ・レプリカの名にふさわしい完成度となっています。独特のバランスの外観ですが、実際に手にしてみると確かに持ちやすさを実感できます。
戦前・戦中は今から想像される以上に日本人と欧米人の体格差は顕著であり、日本人の手になじむ設計というのは切実だったのではないでしょうか。このへんも写真やカタログデータだけではなかなか判らないポイントといえるでしょう。純正オプションとして発売された吊り紐(ランヤード)も装着されています。
また、商品には実銃用の取扱説明書(昭和15年印刷)の復刻版も付属するなど、高い資料性を持ったパッケージ構成となっています。
ハートフォードのビンテージ・レプリカ・モデルガンは以降も二十六年式やリベレーター、ボーチャードピストルといった歴史的にも貴重ながらモデル化に恵まれなかった銃をモデルガン化しています。また、九四式も2012年に組み立てキット版や中期型、後期型、さらにカッタウェイモデルなどのバリエーションを展開しています。
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