1970年代半ばにマルシンから発売された、コンパクトサイズの金属モデルガン「ジュニア」シリーズをお譲りいただきました、ありがとうございます! この時期高額化の一方だった金属モデルガンをダウンサイジングし、実物より二回りほど小さく作られた子供向けのモデルガンです。子供向けの何だって?と違和感を覚える方も多いと思いますが、この当時はPL法もなく、モデルガンに限らず玩具類の年齢規制は厳格なものではありませんでした。
サイズはワルサーP38の場合は全長約160mm。実銃の全長が216mmですからおよそ3/4スケールとなるのですが、縮尺は銃によってかなりばらつきがあります。価格は3000円前後ともちろん当時の子供向けとしては高額ですが、それでもこの時期の金属製モデルガンの半値程度でした。キャップ火薬による発火が可能で、一部実銃からアレンジされてはいるものの組立・分解も可能な本格的な製品仕様でした。そのため大人のモデルガンファンもコレクターズアイテムとして収集していた方も少なくなかったようです。付属のカタログはラインアップ紹介と取扱説明書(リボルバーかオートマチックかの2種)を兼用しています。
今回はワルサーP38コマーシャル、ルガーP08 4インチ、コルト ガバメント、コルトキャバルリー、コルト ウッズマン、そして本体のみでお譲りいただきましたS&W 44マグナムとSAAフロンティアの全7種をそれぞれご紹介していきますね。
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MJ101 P38コマーシャルジュニア
スケールは先述の通りほぼ3/4のワルサーP38です。MJ101と製品番号がトップなのは、すでにこの頃アニメ『ルパン三世』第1作が放送済ですので人気のアイテムだったのではないでしょうか。ちなみにMJ102はおなじくワルサーP38のミリタリーモデルでした。これは他のジュニアシリーズも同様ですが、構造の変更にともない右側面は1/1にはないネジ穴が目立ちます。
価格は共に2500円、後期カタログによると3000円にアップしています。お譲りいただいた製品はキャップ火薬やねじりスプリングを流用した「火薬とりだしピン」も付属。当時の遊び方が思い起こされます。
MJ103 P08ルガー4インチジュニア
独特のトグルアクションが印象的なルガーP08。全長は実銃220mmに対して175mmと、およそ80%サイズ。価格は2500円>3000円でした。
その独特さゆえにトイガン化しても応用できず近年は敬遠されがちですが、やはりこの当時はシャープなイメージから人気のあった銃です。モデルガンはもちろん80年代以降のエアガンの時代になってもマルゼンやファルコントーイ、タナカワークスほか数社が製品化していましたし、高命中率かつ低価格でユーザーを驚かせたマルイのエアコッキングガンシリーズも第1弾はルガーP08でした。
MJ105 コルトガバメントジュニア
この当時のアメリカ軍の制式採用銃ということもあり人気も高かったと思われるガバメントです。どのくらいポピュラーかというと、弊社内でもたまたまそのへんにリアルサイズ版が転がっていて、サイズを比較することができるほどです。
実銃216mmに対して全長は154mmと、71パーセントほどのサイズとなっています。トリガーガードが大きめにアレンジされていますので、むしろM1911をダウンサイジングした380オートに見えてしまいますね。ちなみに380オートの全長は155mmと、ジュニアとほぼ同サイズです。価格2700円>3000円。
MJ107 S&W 44マグナム 6 1/2インチジュニア
こちらは本体のみでお譲りいただいたS&W44マグナム。この時期の最大パワーを持つ銃としてメジャーな拳銃ですね。実銃全長306mmを200mmへと、約65%縮小してのリリース。もちろんシリンダーのスイングアウトなど実銃と同様のアクションが可能です。
MJ106は8 3/8インチモデルのジュニア版(全長225mm)、共に価格は3500円で、他のモデルが値上げ後も同価格を維持しています。
MJ108 キャバルリージュニア
SAAのロングバレルモデルを全長210mmでジュニアモデル化。実銃のサイズ表記が333mmから317mmとバラつきがあるのですが、およそ63%~66%の縮尺率となっています。
MJ109はフロンティアモデル。初期カタログでは共に合成樹脂グリップ付が2700円、木製グリップ付が2900円でしたが、後期カタログでは合成樹脂グリップ付3000円のみとなりました。
MJ109 フロンティアジュニア(木製グリップ付)
本体のみでお譲りいただいたフロンティアジュニアとキャバルリージュニアの2ショット。フロンティアジュニアの全長は180mm。ジュニアシリーズのウィークポイントとしては豊富な実銃用グリップパーツが使用できないことにありますが、SAAの2種は初期ラインナップでは樹脂グリップと木製グリップの2タイプがラインナップされていました。
MJ112 コルトウッズマン マッチターゲットジュニア 6インチ
前期カタログには掲載されていない後期のリリースアイテムです。実銃の全長266mmに対して179mmと、およそ2/3スケールとなっています。
ウッズマンは金属モデル自体もマルシンのみがリリースしていました。MJ113は4 1/2インチモデル(全長152mm)がラインナップされています。価格はともに3500円でした。
カタログより。リアルサイズモデルガンも製作するメーカーだけあって、ジュニアモデルガンに対応したホルスターもリリースしていました。
カタログによると今回お譲りいただいた7種およびそのバリエーションのほかにも、コルトパイソンジュニアがMJ110 5インチ、MJ111で4インチがリリースされています。前期・後期カタログともにMJ104は確認できず欠番のようですが、もしかしたらMJ103ルガーP08のバリエーションあたりが予定されていたのかもしれません。
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